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代表 木村黒バック写真 コラム「組織の成長加速法」-第21話 衰退組織は仕組みに囚われる 成長組織は、仕組みを変え続ける

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社会人一年目は、超大企業勤めでした。グループ従業員30万人。 そこでの経験も今となれば、貴重な経験です。

いいことも、悪いことも見聞きしました。

私が所属した部門は、海外の事業統括部門でしたので、内外から様々な情報が集まってきていました。

そんな情報の一つに、毎月、3ヶ月単位、半年単位で段ボール箱一杯に印刷された紙が入って、送られてくるレポートの数々がありました。

確かに海外グループには関係があるものではあるのですが、

”一体いつから、誰が何のために、このレポートを送るように請求したのか?”

それとも、

”誰かが何かの意味を込めて、このレポートを送るように決めたのか?”

人が入れ替わる中で、誰も分からなくなっていました。

 

私は、上司からそのレポートの整理するように言われたものの、捨てるに捨てられず、たまっていく段ボールの処分に困り果ててしまいました。

先輩や上司に何のためにこのレポートが必要なのか聞いてみましたが、要領を得ません。上司と相談して、レポートの送り先に、必要な時に送ってもらえるように頼むことにして、ようやく段ボールの整理から解放されたのでした。

あらゆる仕組みは、何かしらのメリットがあって始まります。ところが、時間の経過により、仕組みの目的や、メリットが引き継がれないと、仕組みそのものが機能不全に陥りるということが起こります。

私が社会人1年目に経験したことは、まさにその好例です。


 

これまで支援してきた企業の中には、赤字企業もありました。赤字企業にだって、様々な仕組みがあります。

実際、幹部メンバーと話していると、「忙しい」「忙しい」という話が飛び出してくるのです。具体的な内容を聞けば「社内調整」「社内ルール上の書類作成」等といったものが次々に上がってきます。

赤字脱出のために全力で立ち向かうことよりも、仕組みが足かせになっている事例でした。

誰が何のためにその書類はこの状態で必要なのか?

「忙しい」を連発する幹部の方々に聞いてみましたが、この質問には答えられませんでした。その代わり、その作業を止められない理由はこちらが尋ねる前に出てきました。

「決まりだから」「ルールだから」これが、止められない理由でした。

担当者レベルの人達の答えなら、わかりますが、経営幹部がこれでは 話になりません。

まるで船が沈もうとするときに、律儀に航海日誌を書いているようなものです。

 

社内に仕組みができると、悪気無く盲目的に従う人達が出てきます。もちろん、誰も、それを良いことだと思わないのです。でも、あらゆる仕組みは、放っておくと 同じような結末を迎ます。

この赤字企業のように、仕組みに囚われて、身動きが取れなくなってしまうことさえあるのです。


 

では、「どうあるべきか?」というと、仕組みは、常に変え続けなければならないのです。

このように言うと「再現性を担保する為のステップが仕組みなのに、それを変えていたら そもそも仕組みと言えないではないか?」そんな批判が聞こえてきそうです。

でも、その批判は、的外れです。
なぜならば、完全な仕組みなど存在しないからです。

また新たに仕組みを導入すると、当初の計画通りにはいきません。運用しても、上手く流れるところと、目詰まりしてしまうところが必ず出てきます。

ひとまず、運用が安定しても、油断は禁物です。環境変化の影響を受けるので、常に仕組みがうまく動いているかをチェックする必要があるのです。

「仕組みのどの部分を調整したら、滞ることがないのか?」
この確認を怠らず、そして、調整し続ける必要があるのです。


 

では、仕組みの改善は、誰の仕事かというと、経営者の仕事です。 規模が大きくなると、経営幹部の仕事にもなりえます。

誰かが、仕組み全体を見渡して常にチェックするべきなのです。そもそも、仕組みは、誰もが成果を出せるためのもの。その仕組みが上手く動けば、組織の成果も増大します。そして上手く動かなければ、その逆です。

ですから、仕組みをチェックして、改善点を探し続けることは、経営幹部の最も重要な仕事の一部なのです。

冒頭にもご紹介したように、仕組みチェックする人がいないと、仕組みは形骸化し、効果性を高めるハズだった仕組み自体が、逆にムダを生み出したり、生産性を下げる原因になったりするのですから。

さて、御社の場合は、いかがでしょうか?

御社で動いている仕組みは、過去1ヶ月で改善点は検討されましたか?
もし、何も検討されていないとしたら、誰がいつ検討するのが適当でしょうか?

是非確認してみてください。