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代表 木村黒バック写真 コラム「組織の成長加速法」-第31話 衰退リーダーは、いつのまにか回り道する。 成長リーダーは、意図して最短距離をいく。

「とても役にたっています」

かつてご支援した会社のある幹部が私との面談の最後にいつも言う言葉でした。

滅多に出会わないほどのガードが堅い方で、自分の弱みを見せないようにガードしていました。
鎧を着たまま、一向に脱ごうとしない。

社長やら、周りの人からの話では、何一つ上手くいっていないことは明白でした。 部門全体の雰囲気も悪いといの話でしたが、彼は「すべて上手くいっています」の一点ばり。

鎧を外せない人というのは、大方、自分の弱点を認めるのが恐い人です。自分の弱みが致命的な弱みであると思うと、更に隠したくなります。

自分でその恐怖感へ対処する一つの方法が、弱みを人に悟られないようにすることです。

かつて私もそうでしたから、その恐怖感はよくわかります。

ところが、組織のリーダーがこの状態にあると、その組織は成果が出ないばかりか、
その組織に所属する立場の弱い人達にしわ寄せがいきます。

恐怖感に支配された人は、余裕がありません。何かの表紙に暴発することを繰り返します。
その暴発の影響を受けるのが立場の弱い人達です。

彼の鎧のヒモが緩むまでには、時間が掛かかりました。


ちょうど同じ時期にスタートした他の役員や、部門長は、開始から4ヶ月ほどで軒並み業績を急加速させていくなか、その幹部だけ、鳴かず飛ばずの状態が続きました。

上司が恐怖に支配される組織は、まず成果がでることはありません。
そして、幹部はその恐怖にひたすら耐えているつもりでも、組織には必ず影響していきます。

典型的な症状としては、人が辞めていくか、人が病気になるか。

今回のケースも、セオリー通り、部下が一人、二人と退職。一人が長期病欠となりました。

ところが、彼はそれでも、強弁を続けます。

「ずっと指導しているのだけど、変わらなかった」
「元々、○○な傾向がありまして。。。」

といった具合に、全ては相手の問題だと言い切るのでした。

あくまで迷惑な部下が揃っていて自分は被害者であるという論調。

そんな彼がようやく鎧を脱ぐ時がやってきました。その時の彼の言葉を今でも覚えています。

ある日の面談で、挨拶が終わって席につくや否や、
「私、どうしたらいいのでしょう?」

と。

それまでの彼とは態度が一変していました。

「『どうしたら?』と言いますと?」と私が質問で返すと、、、
彼は語り始めました。

要約すると、

・当初は全て相手の問題だと思っていた
・コンサルティングを通じて、事実を突きつけられて行くうちに、
 自分の問題であるという認識だということが分かってきた
・売上げの低迷と、このところ続いている部下の離職は、自分に原因がある
・やり方を変えない限り、状況を打開することはできない
・でも、自分では、どのようにしたらよいのか、わからない

というものでした。


他のリーダーに遅れること、5ヶ月で仕切り直しです。
ところが周りがびっくりするほど、急速に事業部の雰囲気が変わっていきました。

結果的に組織も持ち直し、業績も拡大基調に変わりました。しかし、離職はすぐに止まらず、営業部門は直属の部下一人を残してほぼ総入れ替えになってしまいました。

これは、人と人の関係に置き換えてもみれば明かなことですが、信頼関係が破綻すると、不信感の払拭には時間がかかります。

資金的な余裕、社長の忍耐があって今回のことは成立しましたが、どこの組織でも この状況が許されるわけではありません。

組織の停滞を作り出しているリーダーへの対処は、放置期間が長すぎると、 取り返しのつかないことになってしまいます。


こうした混乱を経営者は、この状況を望む人はいません。

それなのに、どうしてこの状況が生まれてしまうかというと、衰退リーダーも、頑張っているように見えるからです。

実際、衰退リーダーも頑張っているのです。
恐怖心をひた隠しにしていても、普段は一生懸命会社のために営業に勤しみます。

時々、恐怖心の暴発で部下が迷惑を被っても、彼は人の扱いが下手なんだ、、、ということで
目をつぶってきたのです。

一方、衰退リーダーも、自分で組織を壊したくてやっているわけではありません。先ほどのケースでもそうでしたが、やり方がわからないのです。

成果を出すための要素が抜けていも、それに気がつかない。または放置した結果です。

衰退リーダーに共通していることは、組織で成果を出すための技術をもっていないことです。

しらずしらず、回り道をし、望む成果とは対極の状況を作り出してしまいます。

また、衰退リーダーを放置してしまう経営者にも共通点があります。

マネジメントは、技術であるにも関わらず、技術を持ち合わせない人間にマネジメントを任せてしまうことです。

これはまるで泳げない人を無理矢理、ドボンと水に落とすようなもの。
中には水を飲みながら、なんとか泳げる人もいるのでしょう。でも、自力では泳げずに、ボートで助けに行かなければならない人もいます。

組織の場合は、冒頭でもお伝えしたように、本人がおぼれるだけではなく、貴重な会社の財産である、その上司の部下までもなくしてしまうのです。


一方、マネジメントが技術だ知り、それを会得した幹部の組織は、面白いほどに、描いたように組織が進化してきます。

自ら考え、自ら動く部下が出現してくるのです。だから、成果へ最短距離に限りなく近く進んでいくことができます。

もちろん、人はナマモノです。お客様の状況もあります。だから、計画から多少ズレることはあります。でも、方針も方向性もブレることはありません。だから、不必要な混乱で、人が辞めていくこともありません。


さて、御社の場合は如何でしょうか?

幹部は、成果へ最短距離を目指せる技術を手にしているでしょうか?
それとも、悪気無く、回り道をしていますでしょうか?